念願のチベット僧院で白目をむきつづける
ネパールのカトマンズから西に2km進むと
”ヒマラヤ最古の寺院” スワヤンブナートに着く。
チベット仏教の聖地でもあり、多くのゴンパ(僧院)を訪れることができる。
仏塔の近く、小さな丘の上に3日ほど滞在していた。
3日目の朝、6時から一時間ほどプジャ(礼拝)があるというので参加させてもらう。
プジャはどのゴンパでも、朝夕一時間ずつ行われているようだ。
同じ宿の人も来ており、合わせて3人の観光客が同席した。
いまいち読経の間の作法がわからない。
ただ座っていればいい、ということではあるが…
5:50になってもお堂の中は”がらん”としており、誰もいない。
なになに、みんな寝坊~?
とか思ってたら(超失礼)、5:58頃一斉にお坊さんたちが入ってきた。
各人、入口で正面の仏像に向かって五体投地の礼をする。
あっという間に4,50名の僧侶が席に着いた。
左右対称の美しい配置である。
読経がはじまる。
信仰以外、なんにもない空間に僧侶の声が響く。
なんと唱えられているのか、これっぽっちもわからない。
それがまた神秘性を増している。
澄んだ場所に澄んだ声が幾重にもなってそれぞれが反響する。
立体的に低い声と太鼓が全方位から体を包む。
チベット仏教が、ほんとうにここに受け継がれていたんだなぁ。
実感として初めてそう思った。
だいじにだいじに、守り継がれてきたもの。
CDで聴くのとはわけがちがう。
共時的な事実として、立体的な体験として。
そう、朝早くに起きて
丘を下って…
ヤベー、うそだろ
ねっっっっっむううぅぅぅぅぅぅ
しばらくは感慨深げに聞き入っていたのだが、
生理的に眠い。
もうどうしたって眠い。
感動とかそういう問題じゃなくて、
世界はそれを睡魔と呼ぶんだぜ状態。
強靭な精神力で完全な睡眠は回避できた。
ただ、この私をもってしても外眼筋は制御できず
結果、白目で聴き入ることとなった。
最後の方はもうお経がいつ終わるのかしか考えていなかった。
とても反省している。
いやー、眠気ってどうやって制御するんでしょうね。
入試でも寝ちゃうくらいの居眠りマスターなのだ。
(試験の内容が難しすぎただけなのだ。)
読経を終えると、
お坊さんたちはこれまた流れるようにお堂を後にして、次の行いにはいる。
わたしも居眠りがバレていたのか気が気ではなくそそくさと俗世に出る。
いーい朝だぁ。。。
宿をチェックアウトして、次の場所を探す。
目休め挿絵:http://zeroequalstwo.net/tsherin-sherpa-contemporizing-tibetan-tanka/
ところで
ポカラのチベット居留地・タシパルケルの僧院に行ったとき、
数珠を使った瞑想の方法を教えてもらった。
…今日は絵に費やす時間がなかったんだ。
親指と人差し指で輪をつくり、右手を膝の上に置く。
(残り三指が曲がってたら直された。)
左手を胸元で固定し、玉を一つ繰るごとに「オンマニペメフム」と唱える。
数珠は108個からなり、てっぺんに大きな玉がある。
ここに到達すると、またひっくり返して反対方向に数えていく。
この日はお休みで、お経を読むお坊さんと太鼓を叩くお坊さん(まだ幼かった)の二人きりのところに参加させてもらった。
この人数だと、わたしもタンバリンとか鳴らしたほうがいいのかな、という気になる。
小さめのシンバルみたいなのでジャーンと鳴らすけど、実際聴くと全然安眠を妨げない。
さ、お経CD聴いて寝よ。
…もしかしてこれが習慣化してるから反射でねむくなるのか??
おやすみなさい。
↓ 冒頭はこの本を参照しました ↓
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