慈チベット愛

チベットが好きすぎるけどチベットを知らなすぎる

チベット旅行 5 初めてのラサ

チベットの中心地、ラサ

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すばらしい景色には中国の国旗が写り込むようになっている。

 

 

 

じーさんガイド、便宜上 以降Gさんとしよう、Gさんはさっとわたしの手荷物を取り上げる。

老紳士Gはこともなげに車道を横断する。

交通量は多めで、信号は少ない。

ラサを散策するには、横断スキルが必要である。

こえええまじかああ と心の中で叫びながら無表情でついていく。

自分がいかに秩序に守られていたかを痛感する瞬間だ。

 

Gさんが車のドアを開けると、オヤッと運転手が目を覚まし、座席を起こす。

長いこと待たされて仮眠してたようだ。

人の好さそうな照れ笑顔を見せてくれた。

いかにもチベット人、と言う顔で、日焼けをしていて痩せ型、ベタッとした髪をしていた。(どういうイメージ)

あなたもチベットに行けば多くの人の顔に見覚えがあり、親しみを覚えることだと思う。

 

Gさんがこれからのプランについて話し出す。

「ヤムドク湖を予定してましたが、来られるのが一日遅れたので観光できるのがあと一日しかありません。ラサかヤムドク湖か、どちらか一つになります。」

Gさんは相手の気を悪くしないように、でも手前に責任がないことを伝えつつ、話を進める。

かなり経験を積んで配慮のある人だ。

 

ヤムドク湖はわたしの憧れだった。

どこから見つけたのか今ではわからないが、一目惚れした写真が、まさにヤムドク湖で撮影されたものだったのだ。(画像検索でわかった)

その写真がこちら。

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ヤムドク湖と鮮やかな鞍を背負ったヤク

      Lakes of Tibet: Travel Guide to Top 10 Sacred Lakes から引用

 

このヤムドク湖行きをツアーに組み込むために、一万円をプラスしてオプションを追加したのだ。

湖に行くためにどうしてそんなにお金がかかるかというと、ガイドと運転手が目的地に同行し、一泊しなければならないからだ。

ちなみにラサから車を出して別の地域に行くというだけで中国政府に申請しなければならない。

めんどくさ。

 

さてプランに話を戻すと、わたしはラサか湖か決めかねて、Gさんに聞いてみた。

「どっちの方が行くべきですかねぇ。」

「うーん、ラサをお勧めします。湖は列車から見たでしょう。」

 

た、確かに見たは見たな…。

ここは信頼できそうなGさんのススメに従うことにした。

折れたように見せかけて、わたしはチベットにまた来る理由を作っておいたのかもしれない。

 

昼過ぎだったので、まずは御飯を食べに行く。

通りの中にあるこじんまりとした店へ入る。

 

Gさんと店の人が、なにひとつわからないことばを使っている。

チベット語、初めて聞いた。

ごもごもしててなんだか神秘的な響きだ。

みんなボソボソと控えめな声で話すので、よけいに雰囲気がある。

なに話してんだろ。

人見知りでキョロキョロしながら待つ。

神棚がある。

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今はダライ・ラマの写真も掲げられるようになったんだな。よかった。

貼り付けてはじめて気づいたけど、仕切りの布がキレイだ。全然気付かなかった。

 

その後もキョロキョロし続けていると、トゥクパ(チベット麺)とチャガモ(ミルクティー)、大根の浅漬け的なものを出してくれた。

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そばっぽいな

いただきます。

 

 

 

うんまああああ!

 

 

 

 

食感はうどんに似ているけど、そこまでちゅるちゅるしていない。

出汁が和風に近く、いつまでも飲める。

お肉が控えめに乗ってて、めちゃ美味しい。

ネギが丁度いいアクセント、とか言いたくもなる。

 

こんなに遠くの地に来て、こんなに身近な味に出会うとは。

 

ところで、この肉、もしかして。

 

「それ?ヤクですよ。」

 

 

 

んああああああ(泣)

 

列車から見て慈しんでいたあのヤクたちの肉であった。。

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こんな形で再会するなんてあの時はまだ

命に感謝。

本当においしかった。

 

それにチャガモめちゃ甘くておいしい。(チャ=茶 ガモ=甘い の意、甜茶。)

ロイヤルミルクティーみたいだ。

大きなポットで出されるから、飲み放題なのかな。

 

なぜお金についてわからないかというと、ここはGさんがおごってくれたから。

 

「来てくれた人には、歓迎のために僕が払っているんです。

 僕はいいから、他のガイドとドライバーの御飯代は支払ってね。」

 

完全に心を掌握された。(安い信頼だな)

Gさんはとても信心深い。

また会いたいな、と思わせる魅力がある。

 

Gさんの魅力については、これから少しずつ語っていきたい。

明後日からネパールに向けて出発するので、できるだけ更新するつもりだが、かなり簡素なものになると思う。

 

よりよい明日を願って、おやすみなさい

 

 

 

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チベット旅行 4 青蔵鉄道で気を付けるべきこと4つ

 

 

青蔵鉄道の注意点

大事なことをまだ書いてなかった。

 

衛生面

トイレには紙がない。

中国の中心地以外は紙を持参するべき。

使用後は流さずに、備え付けのごみ箱へ。

フレーバーは推して知るべし。

(禁煙だけどトイレで喫煙する人もいる)

 

手洗い場は出発の時点では清潔。

徐々に床が濡れてくるので注意。

 

布団は白くてキレイに見える。

 

安全面

コンパートメント(部屋)には仕切りがない。

最初はどんな人が乗っているのかわからないので、ズボンのポッケに全ての貴重品を入れてリュックを枕にしていた。

今まで4回乗ったけど、変な人は見たことない。

乗務員が怖いので秩序が保たれているのかも。

適度に持続的にご注意ください。

 

食事面

カップ麺などを持ち込むのがオススメ。

手洗い場の対面にお湯がある。

車内では執拗に弁当・飲み物・お菓子・果物などを売りにくるが、割高。

一度弁当を食べてみたら、お米が最強にゴワゴワしてて逆にスゴいと思った。

硬臥車両からは遠いが、食堂がある。ここのお米は普通に食べれた。

 

あった方がいいかも

スリッパ

  よくウロウロするなら。

耳栓

  大音量で動画を見る人は多い。

  子供と同部屋のときはずっと動画を見せていてきつかった。

WeChatのスクショ

  なにせみんな時間があるから、その気になれば、いろんな人と知り合える。

  ネットが繋がらないので、自分のQRコードが作成できない。

  相手も繋がらないならIDをメモするしかない。

 

よく寝てくる

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高山病を心配する人も多い。枕元には酸素が提供されるバルブもある。

特効薬がないようで、気持ちの面と体調面が大きいみたい。

前日はちゃんと睡眠をとることが望ましい。

「だいじょぶかなァ」なんて思ってるとよくない。気楽に。

かといってはしゃぎすぎるのもよくない。心拍が高まる。

無になる。大丈夫です。

      

 

ついにラサ到着!

目的地到着の30分くらい?前に乗務員が切符を返してくれる。

袋を持った人が来るので、ゴミを渡す。

 

しばらくすると、列車が静かに止まった。

例によって向かいのおじさんが世話を焼く。

「着いた。行くよー。」

 

降りる頃には果物をくれた青年もいなくなっていた。

途中で下りる人も割に多いみたい。

 

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チベットっぽい恰好をしてる人も多い。チベット、チベットだー!

不審な動きをしたらどこかから撃たれるんじゃないかとかわけのわからない恐怖を抱きながらおじさんの後を追う。

大勢の人にまみれて、出口へ。

係員が立っていて、それぞれの身分証を確認する。

パスポートを渡すとスッと別の係の手に渡る。

 

エッ

わたしの身分をどこへ!?

わたしはダレなの!?

 

 

おじさんが「あの人について行きな」っぽいことを言うので、すでに遠くなった係員を探し、慌てて追いかける。

 

係員の入った建物に”公安”という文字がある。

 

私は何をしたんだ…

捕まっちゃうのかナ…

 

内心ぐるぐるしながら見渡すと、外国人ばかりが集まっている。

「リーベンレン(日本人)、ジャパニーズ」と呼ばれ、赤いパスポートが見えた。

 

ホアアア!よかった…

 

国外から来た人は、公安で厳重な確認をとられるのだった。

随分年老いたチベット人らしいおじいさんが出口に立っていたのが、なぜかすごく気にかかった。

一仕事終えた心持で建物を出ると、立派なラサ駅の全容と広い空が目に入った。

 

そういえば、おじさんにはお礼も言わないままパスポートを追いかけてしまった。

あとでWeChatしよう。

 

申し遅れたがWeChat(微信)は日本でいうLINE、中国の人はみんなやってる。

よく知らないけど、内容は検閲されてると思う。

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ガイドに会えばこっちのもんだ

それで、ガイドはいずこ?

広々とした駅の出口には人がいない。

とりあえず出てみるか…

 

道には公安の人立ってるしこわいな。

おそるおそる一本道を歩いていくと、交差点で紙を持ったじーさんが。

ん?なになに?

 

それ、わたしの名前!!

 

安堵と喜びで諸手を挙げて駆け寄る。

よく走る日だ。

 

「よく来たね。疲れたでしょう。」

いやいや寝てただけ!

じーさんは一時間も前から待っててくれたという。

 

「待つのは全然大丈夫。知らないところに着いて誰もいなかったら不安でしょう。」

 

はわわ、なんというホスピタリティ!!

西寧の待ち合わせとはえらい違いだ。

 

落ち着いたところで今日はここまで。

おやすみなさい

 

 

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チベット旅行 3 青蔵鉄道で葦と化す

ところで

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富士山登頂のために買いそろえたぼうけんグッズ

前提をすっ飛ばしていたが、これはバックパックの一人旅である。

ついでに初めてのひとり海外旅行である。

ちなみに初めてひとりで同じ県内の祖父母の家を訪ねた時は、極度の緊張のため電車内で失神したという大した肝の持ち主。

 

中国語は数年前に大学の講義を1年受けた程度、コミュニケーション能力は赤子にも劣るフリーター(死語)が体験した全4泊5日のチベット旅の記録だ。

 

「チベットって中国語なの?」と思われた方もいるかもしれない。そうなんです。

チベットのコトバについては、回顧録が終わればじっくり見ていきたい。

 

青蔵鉄道の審議

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駅に入場するにはパスポートと許可書を提示する。

ツアー会社に大金を渡し、チケットを受け取る。

521元とある。

元も円も表記が ¥ なのでややこしい。

人民元は 人民币 ren min bi でRMB と書くこともある。

れんみんびーの略だったとは、これを書くまでしらなかった。

 

10月で中国の連休(国慶節)をまたがっているので、珍しいお客もいるかもしれない。

…連休は行くまで知らなかった。

なにも知らない旅人。

 

丸一日ぶんの食料と水を買い込み、人々に紛れて列車へ向かう。

何度も何度も切符を確認して、同じ番号の書かれた車両に乗り込もうとする。

入口には乗務員が立っている。

こわいかおをしている。

ここでもパスポートと許可書を渡してチェックしていただく。

中国語で話し掛けられるが一言もわからぬ。

しばらく考えたのち、乗務員は旅人を入らせてやることにした。

書類に不備があるかと思った…あまり私をビビらせない方がいい…。

 

寝台列車なんてロシア以来だ。

寝台以外は普通の列車ダナ。

 

チケットは三種類ある。

 

・軟臥 いいベッド

・硬臥 安いベッド

・硬座 安い座席

 

わたしは”硬臥”の一番下だ。

三段ベッドになっている。

 

帰りに一番上の席を利用したが、これは避けたほうがよい。

用事のたびに知らない人が寝てるところを邪魔しないようにわずかな足掛かりを使って昇り降りしなければならない。

天井はすぐ上に迫っており、背を伸ばして座ることもできない。

若い健常者でもかなり苦痛だった。

 

軟臥は買ったことがない。

高そうだし、一番下の席で運が悪くなければ(うるさい人に囲まれなければ)硬臥で問題ない。

 

硬座はカオス度が高く、上級者向け。

ぎゅうぎゅうでみんながヒマワリの種食べたりしながらおしゃべりしてる。

 

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通路のイスで即席麺をすする

 

一息ついていると、また乗務員が来た。

用紙に個人情報を書く。

乗務員は注意深く紙を読む。

日本に送り返されるんじゃないかと小さくなっていると、向かいの席の乗客がメモに”请放心(安心して)”と書いてくれた。

むろん意味は分からないが漢字でなんとなく放心状態になればいいのだなと思った。(おしい)

議論に要する乗務員は二人に増え、用紙を見てああだいやこうだと話している。

さっきの乗客もなぜか一緒に用紙を見て議論している。

もう一人ボスみたいな女性乗務員が来て、鶴の一声で私は晴れて乗客として認められたらしい。

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何が原因だったのかは分からないが、これ以降列車のチェックで引っかかったことはない。

 

チケットを預け、引換券を受け取る。

チケットはこっちのもんだと思ってたから、票 ピャオ piao(チケット)だ票だと言われても何を求められてるのかさっぱりわからなかった。

 

青蔵鉄道は人を考えさせる

ようやく落ち着いてお向かいさんと筆談で会話したり本を読んだり窓を見たりラーメンを食べているうちに、時間は過ぎていった。

一人旅といえばヒマそうに聞こえるが、日記を書くのにとても忙しい。

たいせつな作業だ。

このブログを詳細に書けるのは、ちまちま日記を書いていたからだろう。

字が汚いから読み返しはしない。

ていうか読み返すことができない。

 

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車窓の景色は何度見たって綺麗で、見るたびに写真を撮りたくなる

知らない人ばかりでいい大人が延々と人見知りしていたが、例の乗客であるところのおじさんは時折話しかけてくれたり世話を焼いてくれた。

彼は漢民族で、イスラム教徒だという。

友達に会いにラサまで行くらしい。

果てしない鉄道の横には、果てしない道路がある。

2,3日かけてこの道路を車で行ったこともあると言っていたが、途中で大きなホテルとかは見当たらなかった、ように思う。

トイレだってあるようには見えなかった。

ぽつんとごく小さな集落が見えたりするが、人が見えることはほぼない。

たまにバイクがぽつんと置いてあり、持ち主の安否が気になるくらいだ。

 

動くと注目されるので基本的に固まっている。

意を決してカップ麺を持ち、立ち上がるとおじさんは「お湯はあっちだよ」と教えてくれた。

どんだけ優しいんだおっさん。

 

ラーメンはツアー会社の人に辛くないと勧められて選んだのだが、普通に辛い。

あれから何度騙されたことか。

チベット人の辛くないは、ぜってー信じない。

 

辛い辛いと言っていると無口な青年が果物をくれた。

なんか…中国っぽいな。

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高度がどんどん変わっていくので、風景もどんどん変わっていく。

窓の外は山か雪、時々牛か湖。

西寧では薄着でも大丈夫なくらいなのに、山の上は一面が白い雪だ。

途方もない距離だ、とても人の仕事とは思えない。

人気のまったくないところに、赤いスローガンが掲げられていたり、誰かが等間隔に配置され列車に向かって敬礼したりしている。

 

この鉄道は人の言うことを正しいとするなら、次のような話だ。

最初はチベット人の経済を支えることを名目として掲げており、完成すればチベットはもっと豊かになると信じられていた。

命を落とすような危険な工事は、強制的に不当に安い賃金でチベット人の仕事となった。

でも、中国の狙いは他者の利益じゃない。

血の道を渡り、中国人がチベットへ流入するための経路だ。

青蔵鉄道は別名を『侵略鉄道』という。

 

愉快ならざる背景を思いながら、静かにラサへの到着を待った。

 

さー、チベットの明日を祈って寝よう。おやすみなさい

 

 

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チベット旅行 2 西寧の慈悲・無慈悲

一度目を閉じると、ぐっすり深く眠っていた。

かすかな意識の中、窓からなきごえが聞こえる…

 

 

 

ンネーェ…

 

 

 

 

ンエエエーー…

 

 

 

 

ダレなのぉ、そんな声出すのはァ…?

赤ちゃんかな?隣にマンションなんかなかったぞ

猫が高まってるのかな?にしても悲哀のこもった声だな

 

  ん?   忘れてた、ここ中国だよ!

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 ホテルから空港へ

予定より長く寝ていた。

急いで準備して、昨日言い渡された空港への出発時間にロビーで待機する。

誰も送ってくれるようすがない。

キョロキョロしていると、昨日は見えなかった老父が説明してくれた。

「もう一組来るから、ちょっと待っててな。」

たぶんそう言ったのだろう。

わたしは察しが悪い部類の人間であるが、ガイドブックかブログで相乗り文化があることを知っていたので、なんとか推し量ることができた。

 

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朝改めて見ると立派な外観だ

おとなしくマズいお菓子(かまぼこみたいの)を食べて待つ。

もしかしたら今日はマズくないかもしれない。

んーやっぱりマズい。

 

残る一組は全然来ない。(待っているのはわたし一組だけ)

 

間に合わなかったらどーしよっかなぁ。

歩いたらどのくらいかかるだろう。

 

なんて思いながら外をぶらぶらする。

ぶらぶらといっても田舎のなかの田舎なのでなんもない。

日本でいうなんもないとはくらべものにならない歴然としたなんもなさ。

 

ホテルの横に畑がある。

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無表情な建物がぽつりポツリ置かれている

なに育ててんのかな。

おじいさんが何かを収穫しているようだ。

 

 

 

 

ンエーェ…

 

 

 

 

 

ンネエエーー…

 

 

 

 

あれ?声が畑の方から聞こえる?

 

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お前だったのか

いた!!

声の主は子ヤギだった。

いや子羊かもしれない。

わからないし、特段わかりたくもない。

声の主を突き止めることでわたしの心は十分満たされた。

 

体感では30分くらい待って、ようやく昨日のカップルが来た。

へいへいおはようございますな

 

今日は老父が空港まで送ってくれるようだ。

昨日は暗くてあまり見えなかったけど、中国の運転は怖い。

車間距離が全然ないし、とにかく早まらないでくれと言いたくなるような運転をする。

 

問題なく空港に着き、国内線で西寧へ。

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生絞りオレンジ、モンチッチ自販機、カラオケボックス、万里の動く歩道

たしか福州だったと思うけど、搭乗口までが異常に長かった。

走ってる人を何人か見かけた。

まさかこんなに長いと思わないですよねぇ。

時間に余裕があってよかった。

カップルよ短めに待たせてくれてありがとう。

 

 

 

西寧曹家堡空港に到着

西寧に入るといよいよチベット自治区!

どんなところか全く想像がつかない。

牛とか歩いてるのかな…オラ緊張するゾ…

日本人が立ってると浮かないかな?

 

空港にはツアーのスタッフが来てくれているはずだ。

伝えた到着時間より遅いけど、便名伝えてるし大丈夫よね。

ゲートを出て自分に向けられた旗を探す。

どんな人が出迎えてくれてるのかなー。

 

アレェ?

 

旗、ないじゃん。

 

 

しばらく探したけど全然ない。

たった今ここでは誰もわたしを必要としていない。

 

公衆電話、ないね。国際電話、繋がらないね。

数十分待ってもダメそうなので、メールでタクシーに乗る旨を伝える。

返信来ないね。それもそうだ、メール送れてないもんね。

 

タクシーはどこだ…

おそろの白い帽子被ってる宗教色溢れるおじさんたちを見つけてビビる島国精神。

(イスラム教徒の人々)

 

ふらふらしているとお兄さんが話し掛けてくれた。

「こんなとこでなにしてんの?」

「チュゴクゴワカラナイ。カー?ユー、、タクシー??」

「ノー。タクシー乗り場はあっちだよ。」

 

焦りすぎて英語も出ない。

幸いガイドブックに同じ名前のツアー会社が載っていたので、これを見せてお願いする。

(のちにこれは別の会社であったことがわかるが、近くに目的地があって助かった。

 ガイドブックが古かったからというシンプルな理由。割愛。)

 

車は高速に乗り、行き先が正しく伝わっているか確信しないまま走る。

運転手のおじさんはわたしが中国語を話せないと分かると、翻訳アプリで話しはじめた。

「翻訳アプリはいいよ、わしも翻訳アプリで友達と話してるよ。」

そうなのかぁ。

Google翻訳はVPNなしじゃ利用できないけど、みんないろんなアプリを活用している。

わたしもアプリ入れよう。あ、ネット繋がってなかった。

 

「ウェイ!」

急に大きな声を発したと思ったら、誰かと電話している。

何を話してるかわからないが、大半のタクシー運転主は電話が副業らしい。

(中国語のもしもしは 喂 wei↑ 。皆うぇいうぇい言ってるからカワイイ。)

 

そうだ、これなら意思疎通ができる。

ツアー会社に電話してもらい、状況を説明してもらう。

連絡がとれて一安心。

 

高速に乗ったので、街中までの運賃はたしか200元くらいと高めだった。

おおー、普通に高いビルが並んでて交通量も多い。

思ってたより都会だ。

緊張であまりチベットを味わう余裕はない。

 

そこやで、と大きなビルを指されるのでよくわからないけど行ってみることに。

こんな時はスマホだ。あぁネット繋がってないっ!!

 

街中まで来たら繋がるだろうと思っていた。

圏外の表示を確認した瞬間、あーわたしはここで死ぬのか、と思った。

今振り返れば大げさに聞こえるが、初めての一人旅で、当然有ると信じていたものが無いと分かったとき、ひとは絶望するのだ。

 

半泣きでよくわからないビルに入る。

鍵がかかってるけど老夫婦が入った後ろから一緒に入った。(色々だいじょうぶか)

「ニイハオ、ココ行きたい、ドコ?」

「あら、どうしたの。話し方が、ここらの人じゃないわね。」

外国人ってわからないものなのか。

さすが中国、このカタコトが方言に聞こえるとは、広いな。

おばあさんは温和で明るく、興味を持って話してくれた。

おじいさんは男気溢れるようすで昔の日本男児という感じだった。

 

 

筆談と地図で意志を伝えると、向こうの通りよ、と教えてくれた。

でも向こうじゃわからないのよ。

普段は何を考えてるかわからんと言われるわたし。

この時ばかりは全顔面神経を活動させてスゲー助けてほしい人の顔をした。やればできるもんだ。

老夫婦はとても人がよく、一回別の住所教えちゃってすごい遠回りさせてしまったけど、嫌な顔ひとつせずオフィスのドアの前まで連れて行ってくれた。

オフィスが開いてないから書いてある番号に電話で話をつけてくれた。

なんと慈悲深い。。必ず日本に帰ってあなた方の功徳を言って広めます。。。

 

心を込めて「しえしえ(谢谢 xiexie·ありがとう)」と言うと

「しえしえww」と真似された。

これ以降よく聴いてみると皆は「シェシェ」と軽く発音している。

「シェイシェイ」なんてもってのほかだ。

 

 

担当者と悲願の初対面

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西寧の一画

しばらくオフィスで待っていると、担当者が見えた。

「どうもどうも~」と久しぶりの日本語。

空港にいなかったことを謝らないのは、そういう文化なのかな。

担当者は流暢な日本語を話す若いチベット人。

名古屋で三年間留学してたらしい。

実業家といった雰囲気だ。

 

ツアー代金は4泊5日、現金で168,000円(日本円)。

こんな大金を持ち運ぶのは怖いのだが、なぜか現金。なぜか日本円。

飛行機が一日遅延してるのでキャンセル料に加え、追加料金も上乗せでがっつりとられた。

ちなみにツアー代金にはヤムドク湖という遠隔地に行くため、オプション料金が一万円ほど追加されている。

もっと安く行く方法はある。後ほど紹介する。

前後1日は車中泊なので、実質1泊2日ということになるわけだ。

 (ぐぬぬうううう)

口の中を砂利でいっぱいにしながら、じゅうななまんえんを渡す。

 

 

ATMもちゃんとありました。よかったよかった。

福州空港でも下ろせたが、安全を考慮し最低限の金額だった。

これから鉄道に乗ることを考えると、ここでも最低限にしておいたほうがいい。

ただ、ラサの初日にすぐお金が下せるか分からなかったので、念のため。

(ラサは西寧より都会だからばっちり下ろせる。)

 

ATM付近で待っててと言われ、30分くらいつっ立っていたのだが、町ゆく人たちは民族的な衣装を着ている。

チベット、来たんだなぁ…。

じんわりチベット感が染みてきた。

カタコトでも外国人と言われないわけだ、チベット人と日本人の顔は本当に似ている。

チベットにて日本の知人のドッペルゲンガーを何組か見つけたほどだ。

迎えは来なかったのでひとりでオフィスに戻る。

 

いざ青藏鉄道

 

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立派な西寧駅

 コンビニ(商店)で列車での水と食料を買いこむ。なんせ21時間の長旅だ。

ちなみにコンビニ(商店)は一目で店と分からなかった。

昼だから照明がないし、オヤジさんが店の前で座ってたから家だと思った。

 

砂埃立つ街中を高級車で駅まで送ってくれた。

潤ってるなー。

対してわたしの唇はカピカピであった。

すでにチベット、高地の洗礼だ。

チベットに行くならリップは必需品、日焼け止め効果のあるのがおすすめ。

ニベア リップケア UV 3.9g

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ここからはまたひとり。

乗り場はここで合ってるのか?

1時間前から並んでる。

みんな並んでるから、習ってわたしも並ぶ。

並ぶといっても列ではなく、もうちょっと自由な分布をとる。

押し合ったりはせず、思いのほか静かだ。

バレないようにまわりの人のチケットと自分のチケットを比べて確認する。

うむ、どうやら間違っていない雰囲気だ。(ふあん)

 

今日は長く書いた。

寝よ寝よ。おやすみなさい

 

 

 

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チベット旅行 1 準備編:福州までの道のり

チベットへの苦難の道

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チベットの中心部 ラサの夜

 

今後の指針を見つけられず、どうしたもんかと家にこもっていたところ、ある日

とにかくチベットに行かないと!!と思い立った。

格安航空券をとって、ネットでツアーに申し込んだ。

出費を抑えたいなら、ツアーじゃなくて個人で行けば?とお思いだろうか。

できるならわたしもそうしたかった。

 

しかし、一部を除くチベット自治区へは旅行会社を通じて許可を申請しないと足を踏み入れることすらできない。(2019年現在も同様)

 特に厳しいのは中心地のラサ。許可のいらない場所にもチベット感溢れる場所は多いので、詳しくはガイドブックを確認してほしい。

 

また、常にガイドと共に行動しなければならない。別の言い方をすれば、監視なしには出歩けない、ということだ。

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インターネットの罠

中国には情報規制がある。

GoogleもYahoo!も使えない。

じゃあ一体なにが使えるんだ、となるが、詳しくは以下サイトに書かれているようだ。

tabihack.jp

中国には金盾という検閲・ブロックのシステムがある。

だから自由にインターネットができない。

でもだいじょうぶ、抜け道はある。

ここでは詳細を省くが、とにかくVPNというネットワークを利用すれば、日本と同じようにインターネットができる。

 

VPNが使えるのは以下の方法

・VPN付きのレンタルWi-Fi

・香港のSIMカード

 

 

SIMカードも魅力的だけど、もう配送を待っている時間はない。

 

二度目のチベットはSIMカードを買っていったが、こちらの方がコスパもいいし、充電の必要もなくかさばらない。

使った印象は、接続もSIMカードのほうが安定してた。オススメ。

同行の友人は持ってきたスマホに電話番号がなく、契約ができないことが発覚。

数日間経ってから、そういえばチベットで電波もらったことあるぞ…と思いだし、テザリングに成功した。

 

 

初めてで心配だったし、とにかくよくわからない。

金盾のことを理解するのに数時間かかった。もうつかれたよパト…

現地でSIMの接続わからなかったら終わりだしナー。

でもWiFiレンタル高いナー。

迷いすぎて出発前日になり格安WiFiもレンタルできなくなってしまった。

わたしに残された手段は 格安WiFiの倍の値段でレンタルすることだけだった。

 

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航空券

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厦門(あもい)航空は遅延率が低い印象

格安航空券はExpedia経由で厦門航空を利用した。

この頃はマイレージとかクレジットカード(エポスカード)のポイント倍増とか、何も知らなかった。

 

大阪→福州→武漢→西寧

福州でトランジットの一泊。

福州と武漢の乗り継ぎは、ほんの一時間座っているだけ。

 

「さて、そろそろ出発だな、一応確認ページみとくかー」

 

アレッ なんか書いてるぞ。ナニナニ……

 

台風の影響で便が変更。

行きも帰りも。

 

便の変更をしなければならないのに通知が来ておらず、それに気づいたのが出発2日前。(通知はわたしの設定が悪かったのかもしれない。)

 

カスタマーサービスには何度電話をしても繋がらず、自動オペレーションがやたら勧めてくる英語専用の電話でようやくつながった。

わたしは必死にカタコト英語でやりとりをし、やっと係員さんに案内された別の番号に電話したが、これまた繋がらない。番号が存在すらしない。

 

こういう時に、お金を惜しまず格安航空券にしなければ、ちゃんと事前に確認していればドタバタせずに済むんだナ、と学んだ。

でもわたしは格安航空券が好きだ。なにせ格安だからだ。

 

結局、出発前日に日本語専用の電話がつながった。

「ハーイ。ご用件は何ですか?…ハーイ。あー、そーなんですねぇ…」

と気だるげな男性の声。

連日電話ぜめで疲れているんだろう、と話していたら、どうやら外国人のようだ。

「ワタシは12時で終わりなんですが…12時5分頃また折り返します。」

と、シフトの時間を伸ばして対応してくれて(!)無事に変更手続きをしてもらった。

 

あの時カタコトの日本語で担当してくれた係員さんにはすごく感謝している。

Expedia万歳。

電話のたびに「#&%"$が担当させていただきました。」と名乗ってくれるけど、何度聞いても聞き取れなかった…。

 

便の変更とともに、トランジットのためのホテルも予約してもらった。

乗り継ぎのためのホテルは、条件があえば航空会社から無償で提供される。

無償なのは二人部屋のみ。

 一人で部屋を使いたければ、受付で3000円ほど支払う必要がある。

 

行きの分は宿泊の前日である、という理由で予約できず、booking.comにて予約した。

Expediaでもホテルの予約はできるけど、選べる件数や値段は比較して使いたい派。

www.google.com

 

”無料リムジンバス有”とあり、着いたら電話してくれ、とのこと。

電話もってないし、中国語しゃべれないヨ…

国際電話の方法もしらべたけどよくわからない。

まあいっか、ととりあえず予約した。

 

 

 

トランジットのホテル

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「スネク」と差し出された。中国では蛇も常食なんだナ…と思ったら「スナック」だった。

初めてのひとり飛行機に緊張しつつ、無事に福州に到着。

さてここからがひと仕事。

 

調べてメモをしてきた「公衆電話はどこですか」の中国語を見せて聞いてみるが、

「しらんしらん」とあしらわれるか

「あっちにきいてみ」とよくわからん方を指されるか。

 

数十分ほどウロウロして、公衆電話はどうやらないことがわかった。

どおしよう…

あっ、国際電話!

…やっぱ繋がらない…(かけ方を調べてこなかった)

 

イチかバチか、売店のお姉さんに予約のコピーを見せて

「電話、ない」とジェスチャーで伝える。

お姉さんは眉をひそめながら翻訳アプリで話してくれた。

あせりながら的を射ない説明をすると、いろいろ察してくれてホテルに電話をかけてくれた。

ホテルなら英語が伝わるだろう、と英語を話し出すと2秒で売店のお姉さんが電話を取り上げ、話を始めた。

中国語は語気が荒いなぁ…怒ってんのかな?なんて思いながらボケーと聞いていると、

話が終わったみたいだ。

「ここで待ってればいいから」と言ったその姿はまさに天使だった。

お礼になにか買おうと思い、

「おいしいもの、ナニ?」ときいたらイヤホンを出された。

すばらしき私の中国語力…

(どうやら吃 chi が听 ting に聞こえたらしい。)

ジェスチャーと筆談で意思疎通をし、特産のオススメおやつをふたつ買った。

 

「どっから来たの?」なんて話をしてると、ホテルの人が迎えに来てくれた。

別れのときに振り返って手を振ると、笑顔で飛び跳ねて手を振ってくれた。

はー中国に来て早々、天使に会っちゃったよー。

 

車に乗り込むと、知らないカップルが座っている。乗り合いなんだ!?

 

舗装されていない道にゆられながらホテルに着く。

ドライバーがホテルに入ると、女性がすんごいまくしたてて何かを訴えている。

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小奇麗で開放的なエントランス

ロビーでおばあさんと子供がテレビを見ている。

どうやら家族経営らしい。だいじょうぶかな…

先に料金(3000円ほど)を払い、部屋へ。

 

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不安をよそに、とても衛生的でかわいらしい部屋だった。

長い一日目を終えて、疲れているはずなのに、明日のことが気になって寝付けない。

 

カメラとか盗聴器とかないの?

天井裏とかベッドの下から知らない人出てこない?

 

無知ゆえにそこはかとなく怯えながら、貴重品を枕元に置いてスマホを握りながら、眠りについた。

 

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特産オススメおやつはスゲーまずかった

それじゃ今日はこのへんで、おやすみなさい

 

 

 

 

 

  ↓ ここに つづくよ ↓ 

www.tibetyou.com

 

チベットについて今できることってなに?4つの支援団体による提案

現状を受けて思うこと

中国がチベットに侵入してきたことは ↓ 前回 ↓ 触れたとおり。

tibetyou.hatenablog.com

 

チベットは中国に組み込まれてからというもの、文化を否定され、寺を壊され、抵抗する者は容赦なく処刑された。

とりわけ文化大革命(1966~1976)の頃に破壊された寺は数知れず。

美しい仏画が施された壁は無遠慮にえぐられており、今も寺の一部として残っている。

非暴力を絶対としているチベットでは、せめてもの意思表示として、僧侶が焼身自殺をしている。このショッキングな映像はご存じの方も多いのではないか。

 

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セラ寺にて問答する僧侶

チベット問題が始まってからもう70年(‼)が経とうとしている。

つい最近知ったわたしには衝撃の問題だけど、チベットの人たちはもう、独立していた頃を懐かしむのが難しいほどに遠い過去になりつつある。

言い換えれば 日本が戦争を知らないのとおなじ年月、チベットは自由を知らない

大半の人が、生まれたころから統治時代を経験しているのだ。

 

いまさら、いち外国人になにができるというのか?

解決に向けては、なにもできない。

しかし問題に関わるというのは、なにも問題を解決することだけじゃない。

「テーマを理解し、自分の意見を持つこと」が、同時代に生きる者ができることだ。

 

 

理想と現実は直視したい

チベットに惚れこんでしまったわたしは、帰国後すぐに仕事を辞めてチベットに関連した有意義な生き方を探すことにした。

 

…で?なにすればいいの??

まずは現状を知ろうと思って本を読んだり、チベット語を勉強してみたり。

なにも進展のないまま、なんやかんやで2か月後、再度チベットを訪れた。

そこで日本と関わりのあるチベット人のガイドに

 ・旅行会社

 ・研究者

の名高い日本人を紹介してもらった。

(このガイドはかなり印象深い人なので、また別の機会に詳しく話したい。)

 

旅行会社は現地に来れるし、いろいろ勉強できるし、とても魅力的だけど、

接客業に疲れていたわたしはどうも気のりしなかった。

それでも一応連絡をとってみたら、お返事がなかったので杞憂だった。

 

研究者のほうは、自分の気質に合っているようにも思うが、

時間とお金をかけて苦心して論文をかくことが、わたしが本当にやりたいことなのか?

わたしの論文はチベットに影響を与えるのか?

どうも違うようだ。

チベットの研究には全然詳しくないが、そんなわたしでも尊敬する先生がいらっしゃる。もうちょっと知識がついたら紹介しよう。)

 

うんともすんともいかないので、実際行ってみた方が早いんじゃない?と思い、

とりあえず来週ネパールに行ってヒントを探すことにした。

 

 

 

チベットについて誰にでもできること

さて、ここでは「チベットについてわたしも何かしたいけど、自分の生活で手いっぱい」という人が、気軽に関われる方法をみてみよう。

以下、各サイトにて提示されている支援の方法を挙げる。

 

ーーーーチベットハウスーーーーー

チベットの話題を広める

・募金

・ニュースや文書の 和訳と英訳

www.tibethouse.jp

 

 

ーーーStudents for a Free Tibetーーー

・模索中。それぞれの立場でできることを一緒に探していく。

・会費納めと運営への参加

・この団体の各国間の情報交換のための 和訳と英訳

www.sftjapan.org

 

 

ーーーーamanamanaーーーー

・トレードサポート

現地で作られたものを買って、子供たちの教育や生活を支援できる

www.amanamana.com

 

 

 

ーーーTibetan Children's Projectーーー

・里子への経済的支援(月10,000円)

・寄付

・物資支援

 物を送るのにお金がかかるから、物よりお金のほうがいいらしい。

 (カメラ・ビデオは例外)

tcp-np.com

 

 

ざっと調べるとこんなかんじ。

やっぱりお金が一番効率がいいもよう。

次に英語翻訳。

日本ではまだまだチベットの情報が足りないので、ことばの壁を壊すことが必要みたい。

チベットに関して深く知りたいとなると、チベット語、中国語、英語、ヒンディー語ネパール語が関係してきてる。

チベット問題は世界中で語られているため、知れば知るほどいろんなことに結びつく。

ことばがすきなひとには面白いかもしれない。

 

 

二日も続けて記事更新できたからよく眠れそうだ。

では、おやすみなさい。

現代チベットができるまで・日本人がチベットを知らない理由

チベットという国はない

チベットがどのあたりにあるのかは ↓ 前回ちらっと見た ↓ 

tibetyou.hatenablog.com

たしかにそこに存在しているのに、国がないとはこれイカに?

政治的には、チベットは中国の一部とされている。

 

中国の内戦が終結し、共産党中華人民共和国を建国したときのこと…

1950年に、中国によるチベットへの侵攻が始まった。

共産党が「チベットは中国の一部だ」と言い出した。

どさくさ紛れ、ということかな。

 

「外国の勢力から解放する」という名目チベットに進軍してきた

けど、当時チベットには外国人なんてほんの数人しかいなかった

人民解放軍は40,000人、チベット国軍・義勇軍は8,000人。

兵の数が五分の一では勝ち目もない。

そこで諸外国へ助けを求めたが、地理的に遠いとか証拠がないとか理由をつけて、

どこにも取り合ってもらえなかった

抵抗虚しく、1951年チベットは”一七条協定”により中国の一部にさせられた。

 

(世界がなぜそんな無慈悲な対応をとったのか、私はまだわからない。

 追々、よく調べることにする。

 チベット問題は歴史じゃなくて、今も続いている根深い話だ。)

 

戦争なんて世界中どこで起こってもおかしくないし、ヒトが争うのは本能を持っている証だと思う。

でも、だからといって好き勝手していいというわけじゃない。

なぜなら人は道徳と文明を持っているから。

 

もっともらしいことを言ったものの、わたしは正義の名のもとにチベット問題を語りたいわけではない。

好きなチベットの現状が、たまたまヒドイものだった、というだけである。

知ってしまったからには、動かないわけにはいかないでしょう。

 

 

チベットと日本のマスコミ

わたしはチベットが中国のうちにあることを去年知った。

そう、何も知らなかった。(今も大半のことを知らない)

思い立ってチベットに行こうと買ったガイドブックで読んだのだった。

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2018年9月と12月に訪れたラサ、ポタラ宮


ところであなたは、どのくらいチベットに馴染みがあるだろうか?

ここに来てくれるくらいだから、わたしよりも数段詳しいかもしれない。汗

まわりの反応をみると、「チベット?聞いたことあるけど、どんなとこ?」くらいの人が多い印象。

なにも不思議なことはない、日本のマスコミはチベット問題を取り上げないから、耳に入る機会が諸外国に比べてかなり少ないのだ。

 

日本のマスコミは、中国に不利益なチベット問題には触れないことになっている。

この理由については ↓ ココの記事 ↓ が最初にヒットした。

kaleido11.blog111.fc2.com

 

記事によると、日中記者交換協定”により、日本は中国に不利なことを報道しないと決められているという。

一部の議員が、後先考えず日本を安売りして結んだものらしい。

 

無知の罪

日中記者交換協定都知事が知らないのはオカシイにしても、市民にはあまり知られてないんじゃないかな。

 

国に期待するのは無駄なこと、という風潮は投票率にもあらわれている。

日本をどうにかしよう、なんて思うより、自分で情報を得ることのほうがお手軽で建設的だ。

 

テレビや新聞を利用してる若者なんてかつてに比べると非常に少ない。

わたしの家にもテレビはなく、新聞は読んだこともない(恥

いまはネットの時代。

 

世界中から情報が手に入る。不完全ながら翻訳機もある。

ネットを通じた新しい世界が、きっとあると信じているし、

わたしもその流れの一員になりたいと奮闘している。

 

 

あなたには本当のことを知る権利がある。

「マスコミが真実を伝えない」と不満を漏らすのは

「学校は何をすればいいのか教えてくれない」とむずかる大学生と同じだ。

わたしたちは自分の力で本当のことを知ることができる。

知った者には知った者なりの責任がある。

 

おっと、お前は知りすぎたようだ…

 

 

わたしもちゃんと勉強しよーっと。

それじゃ、おやすみなさい

 

 

参考:『日本人が知らなかったチベットの真実』ペマ・ギャルポ 海竜社 

日本人が知らなかったチベットの真実

日本人が知らなかったチベットの真実

 

 

一日坊主ニートのわたしがブログを始めた理由

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チベットが好きだ。

これを言うと9割の人は「えっ…なんでまた?」みたいな反応になる。

 

わたしはまだ、「なんでまた?」という質問へのいい答えが見つかっていない。

 

チベットに行きたい、というよりむしろ

チベットに帰らねばならぬ、と感じる。

ただチベットに郷愁を感じる。

 

この答えは目の前のことに精一杯取り組んでいれば、いつか見つかると信じて、今はそっとしておこう…。

 

チベットってどこ?

先ほどの会話の後には、この質問が投げかけられることだろう。

だいたい地図を見せるか「ネパールの隣で、中国の4分の1。」と答える。

…そう。わたしだって知らないのだ。

中国の4分の1っていうのも、人に聞いた話で、本当のことは知らない。

チベットをタイトルに掲げるブロガーとしては、知っておかねばなるまいて。

 

 

はじめに、チベットという国はない

現状は中国のなかの”チベット自治区として区切られている。

 

 

「チベット 地図」と検索。

…チベットだけの地図とか境界線がない地図とか、なんだか煮え切らない画像ばかりが上位に出てくる。

今度は「tibet before china」で検索。

これならわたしでも分かる、分かるぞ!

転載するわけにもいかず、見たままを書いた図が以下である。

 

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…まぁ、だいたいはわかるよね…。

 

チベットと同様に、東トルキスタンでもウイグル族が憂き目をみている。

ここらへんは追々知っていきたい。

 

 

 

書いてるひとはこんなひと

今は仕事をせずぶらぶらと海外旅行したり、家にこもったりしながら、のんきに日々を過ごしてる。

やみくもに遊んでいるわけじゃない。

チベットに関わる自分だけの道をさがしているところ。

でも、たぶんもっと楽しい道があるかもしれないし、新しい道を作ることだってできるかもしれない。

 

自分のしたいこと、これから自分がしていくこと をオープンにすることで、なにか新しいことが起きたらおもしろいなー。と思ってブログを始めた。

そしてチベットという名前が少しでも多く人の目に触れることになれば、こんなに嬉しいことはない。

予期せぬ副産物ありき。

なんという甘い考え!

でも、続けてたらいいことが起こると思うんだー。

 

 

 

 

初めてブログ書いてみたけど、書くって勉強になる。

なんとなく考えてたことがどんどん形になる。

 

再来週にはネパールで2週間さまようことになっているので、順次お伝えしていきたい。

 

最後まで読んだあなた、明日の運勢は大吉!

それでは、おやすみなさい

 

(まちがえて下書きに戻しちゃったので修正して再投稿。)