チベット旅行記 7 ポタラ宮も霞む美女と出会う
ヤクホテルにて一泊。
ランクはそこまで高くないと思うけど、いいホテル。
高山病も出る気配がないし、調子に乗ってシャワーを浴びる。
前日も鉄道で車中泊で洗えてないから、シャワーくらい浴びたくなる。
さて寝るかーと思ったらなんだか脚がだるい。
まあ寝るかー…
…
全然寝れない。
だるい。
切り落としたいくらい脚がだるい。
結構よくなるかな、と思ってバタバタしてみたけど疲れるだけ。
鬱血して脚が腐るんじゃないか、と怖くなってきた。
寝るのを諦めて脚を丹念にマッサージして、なんとかマシになった。
(偶然この頃マッサージでお金を稼いでいた。)
!チベット宿泊一日目はお風呂に入らないでください!
後悔すること請け合いです!!
全く役割を果たさないドアガード。何かを皮肉ったメッセージなのだろうか。
中国人ガイドK
ホテルのロビーで待っていると恰幅のいい男が中国語で話しかけてきた。
ガイドは日本語を話せると聞いていたので人違いだろう。
ワカラナイとジェスチャーをすると今度は日本語で話しかけてきた。
しゃべれるんかい!
日本人とわかっていながら中国語を使う時点でヤベーヤツだ。
そう思い、わたしは初対面の朝イチで心を閉ざしてしまった。
未踏の地では気も小さくなるのだ。
「今日はどこ行きます?」
知らんのかい!
前日のカリスマガイドGさんでハードルが上がっていたのか、心の扉は完全に施錠されてしまった。
ガイドには何も期待しないぞ。
入境制限地区での残された時間は今日いっぱいだ。
一刻も早く活動したいところ。
行き先を確認して、いざ出発!
この日行った場所は以下の通り。
時系列に沿って振り返る。
- ポタラ宮
- ネパール料理屋
- ジョカン寺
- ヨーグルト屋
ラサで謎の美女と出会う
車に乗り込むと、後部座席にヒトが座っている。
えっ ダレェ?
「お客さんです。かわいいでしょ。この人もポタラ宮に行くので、一緒に行きましょう。」
ガイドKは当然のように説明する。
なんとも自由で経済的な提案だ!
ツアーは個人ってことで依頼してるよな?サービス料まけてほしいナ。(ドケチの発想)
知らないとか緊張するんですけど…一日ずっと一緒なのかな。(ネクラの発想)
はぁ、そうですか。と受容とも拒否ともとれない返事をして、車は走りだした。
ドライバーは昨日と同じ癒し系おじさんだ。
今日もかわいい。
人見知り能力を発揮して、じっと進行方向を見つめていると
隣に座っていた髪の長い女の子はおずおずと封筒を渡してくれた。
チベットの絶景ポストカードセットだ。
プレゼントを用意してたってことは、この子はわたしと会うのを知ってたってことだ。
そのうえで”歓迎”してくれている。
ツアー客のすることとは思えない。
ガイドKは「彼女も中国人だ」と言う。
へぇ? どういうことなの??
よくわからないまま、寿司ペン(中国製)をお返しとして渡す。
スゲーいい人に会った時用に寿司のボールペンを用意している。
かさばらないし実用的だから旅行にはいつも数本持ち歩いている。
女の子は人の気も知らず車内にかかるラジオとともに歌っている。
歌も上手いんかい。
ラサ観光1:ポタラ宮
ラサはそんなに広くない。本気で観光しても二日あれば十分じゃないかな?
(確信はないので十分調べてください。)
ヤムドク湖は行けなくなったけど、気を取り直して!
どメインのスポット、ポタラ宮へ。
チベットは聞いたことある、っていう人だったら興味がなくても知ってる人が多いはず。
(( ポタラ宮とは ))
チベット仏教・政権の中心的存在。世界的にデカい。
歴代のダライラマが住んできたところ。
非常にありがたい場所なので、多くの巡礼者が訪れる。
謎の美女がポタラ宮をバックに写真を撮ってくれるという。
わたしも撮ってあげよう、というと「彼女はいつも来てるからいいよ」とK。
地元民がなんでツアーに参加してるの?
モヤモヤを抱えながらも目の前はポタラ宮だ!
白い!
大きい!
以上。
ポタラ宮とかよく知らないけどチベットの下調べをしてたら一番にでてくるから大事な場所なんだろうなー、という勿体なき旅行者。
広場には観光客がいっぱいだ。だいたいが中国人で、たまに欧米系の人も見える。
入場ゲートへは、長い列に並ぶ。
女の子がスマホに中国語を吹き込んでいる。
翻訳をしているようだ。
画面をこちらに向けてくる。
”私は美しい戦闘員が好きです。”
エ そうなん???
てか急に何言い出すんだこの人
大急ぎでぐるぐるいろんな可能性を考えた結果
「せ、セーラームーンとか?」
コクコク。(めっちゃ笑顔)
当たったー!!
初対面の一言目がセーラームーンは革新的だな。
相当セーラームーンが好きなんだな。
この子を便宜上セーラームーンのSちゃんと表記しよう。
ぽつぽつと話し始めたけど、どうやら英語は話せないみたい。
中国語と日本語をスマホ経由でやり取りする。
わたしは電波がつながらない。(レンタルWi-Fiを利用してました。)
結果、Sちゃんが一方的に話してくれる形に。
紙を持ったガイドKと係員がしきりに何か言い合っている。
15分くらい言い合ったのち、Sちゃんに連れられてゲートを通る。
わたしの到着が遅れ、入場日がずれ込んだのでガイドの進入が許されなかった。
と、後からSちゃんが教えてくれた。
これはちょっと妙な話だ。
チベット自治区では外国人旅行者がガイドなしで歩き回ることは禁止されている。
つまり監視が必要ということ。
おそらくSちゃんがガイド代行ということになったのだろう。
入口では手荷物検査と身体検査がある。
ポタラ宮では、
- 飲食物
- 化粧品
の持ち込みが禁止されていた。
また
- 過度な露出
- ビーサン
も控えるべき、とのこと。
夢のようなポタラ宮ツアー詳細は次回に続く。
おやすみなさい。
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