チベット語しかやりたくない人が一年間で何を為したのか2020
インドに来て二度目の冬。今年は去年より寒くなくて、今年は去年より静か。
今年はだれにとっても特別な一年になっただろう。
私にとっては瞑想のように本質的で、課題志向的で、穏やかな年になった。
ブログを始めたころから振り返ると
富士山で目標実現に対する自己否定を乗り越え、
チベットで自分の中にあった”なにか”が現実世界と結びつき、
ネパールでその結びつきへの接近方法を検討し、
インドでチベット語の世界に飛び込んだ、という流れ。
(過去記事は恥ずかしすぎて見たくもない。。。過去を恥じるのは成長した証。。。)
インドに来てからはチベット語をするか御飯をたべるかぐうたらするか、といった毎日。今年は特に尼僧院にこもりっきりで、外と持つ関係が最低限になった。
それでも出会う人とか、それでも起こる事へ焦点が合いやすくなった。
いろんなものの有難さや無意味さや普遍性を感じるようになった。
そんな簡素な生活は魅力的だけど、いつまで続くかわからない。
この経験を次につなげるために、受けたご恩をほかに還元するために、できることをしてきた。
さて、ニートと学生のいいとこどりの生活をしてきた私に何ができたというのか?
やったこと1 動画づくり
YouTubeにてチベット語の紹介動画をつくった。今思い返すと自身が学び始めて一年も経ってないのに、よく公開したなと思う。いろんな意味で。
文字の解説に取り掛かったまま終えられていないのは、
・素人知識でみんなに自信をもって教えられる範囲に限界があること
・感染症の影響でチベット人のひとたちに音声をお願いしにくくなったこと
・反響が少なくてがんばり甲斐がないと思ったこと
といった理由がある。
”がんばる”ものと捉えている時点で、長続きするものではない。編集を協力してくれる人が見つかれば3150!
とはいえ、文字の解説だけは尻切れなので基字だけでも終わらせる。
やったこと2 チベット人講師紹介サイト
感染症の影響でインドで立ち往生した上に仕事がなくなって困っていたチベットの友人のために”ゾムサ”というウェブサイトを作った。
自分のいる学校で授業が行われない時点で作成を考えていたので、やりたいこととやるべきことが合致して楽しく作れた。
現在は最初の講師が抜けてひと段落しているけど、たぶんこれからも忘れたころに必要としてくれる人が現れそうなので、大切においておく。
※インドのネットビジネスにはよくわからない規制があるらしいので、ひっそりこっそり営んでいく。
このサイトを通してチベット語のプロの方々が連絡をくださって、当初の目的とは違った意義深い結果を得られた。
同時に素人の人からは全く連絡が来なかったので、全く知らないか超知ってるかの二極的な分布が明らかになった。この解離を埋めたいというのはずっと勝手に持っている問題意識のひとつ。
やったこと3 チベット語学習情報サイト
なぜチベット語を知らない人が多いのか。勉強のために情報を収集しながら分かってきた。
日本語で利用できるチベット語関係の資料が少ないうえに、それを見つけるのが容易でない。いろんな人がいろんな言語で発信してくれてるのに、必要な人がそれを見逃している。
これまでインドで見てきた感じだと、チベット語ができる人はインテリが多い。チベット語ができる人は英語や中国語ができる人が多い。逆にいえばそのくらいの探求力や語学力がないと難しいみたい。
チベットに関心のある人たちの無邪気な興味は行き場なく消滅していってる。そんなのもったいなすぎる。
ここに私のできることと解決したい問題が合致した。
手始めに今まで私が勉強する過程で得た情報を誰もが見られるような形にして公開した。これが”ジョンラ”というサイト。
これは作っている過程で再度情報源を確認するから新しい発見もあったし、普通に自分が必要なページにアクセスしやすくなった。
しかもみんなのために、という名目でいろんな人からいい情報が集まる!(予定。。笑)
これからやりたいこと
まずはとにかくチベット語を満足に操れるようになること。そのためにはひとに心を開いてたくさん喋ることが必要!
つぎに感覚的に修めた知識の理屈を学ぶこと。そのためには英語も必要!
それで最後にお仕事としてチベット語を教えること。そのためには多面的な視点をもって授業を受けることも必要!
レールから完全に脱線してひとり突っ走って、ときどきふと不安になってしまうこともあるけれど
今の自分の未熟な授業に付き合ってくださる方々、冬季休暇中に安価で全力で教えてくださるワンモ先生、ささやかな私の活動に嬉しいお言葉をくださる方々、たくさんのひとたちに支えられています。ありがてぇ~。
(ワンモ先生のオンライン授業はゾムサから申し込めるぞ!)
できることがあって、やりたいことに繋げられて、そのための時間があるなんて、本当に恵まれてる。
この恩恵を受けているうちに昇華すべく、毎日少しずつ一歩ずつ、やっていく。
明日の一歩のために、おやすみなさい。